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【ジュニアトーナメント決勝】ゴールデンファイターズ vs オーパーツ福岡SUNS 試合レポート
2018.07.02
オーパーツ福岡がジュニアトーナメントを連覇。昨秋から公式戦15連勝
第64回西日本社会人アメリカンフットボール選手権大会の最後を締めくくるジュニアトーナメントの決勝戦が行われた。ジュニアトーナメントは、X2WESTの3位以下とX3西日本地区に、その他九州や北陸など、非加盟であっても出場を希望するチームは参加できる春のビッグトーナメントだ。
このカタチになってから24回目を迎える今年は、14年振りの決勝進出で初制覇を狙うゴールデンファイターズと、昨年は初出場で初優勝を成し遂げた九州の新鋭、オーパーツ福岡SUNS(サンズ)と、X2WEST同士の顔合わせとなった。
MVPを獲得したQB#4前田
エースQB#4前田を軸にしたバランスアタックが強力なオーパーツ福岡が先制攻撃を仕掛ける。
自陣38ヤードからの第1シリーズ。QB前田からWR#23小原へのパス、RB#24久野のランでダウン更新。さらにWR#83キング、RB#22野々垣、#27小野のランで敵陣32ヤードへと前進する。
ここからWR#1岩永へのパスでダウンを更新すると、QB前田からWR#13吉田へTDパスがヒット。TFPのキックも決まって、オーパーツ福岡が7点を先制する。
リーグ屈指の好パッサーQB#10吉村のオフェンスが冴えるゴールデンファイターズも反撃する。
自陣19ヤードからの攻撃。QB吉村からWR#19中村、#8高橋らへの連続パス成功や、QB吉村自らのランなどでダウン更新を重ね、敵陣47ヤードへと前進。さらにWR高橋への30ヤードパス成功などでゴール前6ヤードと得点のチャンスを迎えるが、ここからのオフェンスが決まらず、4thダウンもパスでTDを狙うが失敗に終わる。
続くオーパーツ福岡の攻撃は、自陣2ヤードから開始。ファーストダウンは獲得できずパントを選択する。
このパントをゴールデンファイターズのLB#28中嶋がブロック。ゴールデンファイターズは敵陣18ヤードからの攻撃。このチャンスにQB吉村のランなどで前進すると、Qタイムを挟んでRB#97高柳が力強く押し込んでTD。7-7の同点に追いあげる。
巨漢RB#97高柳のパワフルな走り
オフェンスが好調のオーパーツ福岡。次の自陣38ヤードから始まった攻撃でもドライブが止まらない。
QB前田からWR岩永へのパス、RB久野のラン、RB小野へのパス、RB野々垣のランなどを軸に連続ダウン更新。テンポ良く9プレーでゴール前6ヤードへと押し寄せる。最後はRB小野が走りきってTD。14-7とリードを奪う。
オーパーツ福岡は前半終了間際にも、DB#21植村のパスインターセプトで敵陣17ヤードからの攻撃権を得る。
これをK#6吉野の23ヤードFG成功に繋げて追加点。17-7とリードを広げる。
後半の立ち上がり。ゴールデンファイターズは攻撃が繋がらずパントが続く。オーパーツ福岡も敵陣19ヤードまで攻め込むものの、4thダウンギャンブル失敗で終わる。
膠着した展開が続く中、オーパーツ福岡にビッグプレーが出る。
自陣45ヤードからの攻撃。QB前田からWR岩永へのパス成功で敵陣へと侵入すると、ここでQB前田から再びWR岩永へ43ヤードのTDパスが成功。24-7とオーパーツ福岡が突き放す。
プレーイングマネージャーのK/P/DB#6吉野
さらにオーパーツ福岡は、続く相手の反撃をゴール前に抑え込み敵陣38ヤードから攻撃を開始。
交代出場したQB#7原口がWR#81安田へのパスや、QB原口の自らのランなどでゴール前16ヤードへと運ぶと、K吉野が30ヤードのFGを決めて、27-7とする。
ゴールデンファイターズも意地を見せる。4Q終盤、自陣19ヤードからの攻撃。
QB吉村からRB青野、高橋、#25中川へのパス、RB高柳、#14酒井、QB吉村のランなどで、4回連続のダウン更新を奪いゴール前13ヤードへと攻め込む。
しかしTDを狙ったパスをオーパーツ福岡のDB#14斉藤がエンドゾーン内でインターセプト。攻撃を断ち切る。
オーパーツ福岡は、残り時間21秒からも積極的に攻めてTDを追加。ファイナルスコア34-7でゴールデンファイターズを下し、ジュニアトーナメント2連覇。昨秋からの公式戦連勝記録を15と伸ばした。
MVPにはオーパーツ福岡のQB前田、MIPにはゴールデンファイターズのQB吉村がそれぞれ選出された。
「目標とするXリーグ昇格のためにも優勝は狙っていた。ウチのチームには優勝を経験したことがない選手もいるので彼らの自信にも繋がる」と、連覇達成に意気あがるオーパーツ福岡の吉野代表。「立ち上がりは相手のスピードに対応できないなど課題もあったのでもっと精度を上げていきたい」。
この秋はX2WESTの舞台となる。「福岡でのホームゲームもあるので、地元のファンの為にも結果を残したい」と気を吐いた。
一方、ゴールデンファイターズの飴野監督は「はじめは上手くいったが体力的に差があった。レシーバーとのタイミングも良くなかった」と、あと一歩攻めきれなかったゲームを振り返る。「今季は新人も15名ぐらい入るので上手くかみ合えば期待できる。レシーバー陣もどこまで成長できるか、あきらめずにやっていきたい」と、秋本番の巻き返しを図る。